忘年会のシーズンがやってきました!楽しくてつい羽目を外しがちなこのシーズン。 でも、そんな楽しい会で「吐血」や「急性アルコール中毒」が発生したら顔面蒼白ですよね。 今回は、楽しいイベントが悲劇的な場にならないために、飲まない人も絶対に覚えておいた方が良い、お酒によるトラブル回避の方法をお教えします!

応急処置, 救命救護, 社会人のためのマナー

飲酒で血を吐いた!?飲み会を楽しく過ごすための飲酒トラブル回避術

このコンテンツは、架空のキャラクターである山下リコと伊集院ヨシミが、現役の医師と看護師監修のもと、私たちの健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログです。


いよいよ、やってきました!
忘年会シーズン!

こんにちは!
ユリカモメ病院の新人ナース、山下リコです。

年末は忘年会をはじめ、たくさんのイベントがあるかと思いますが、イベントといえば、外せないのが「お酒」!

「飲みにケーション」という言葉があるように、お酒を通じての交流は、普段出せない本音が言い合えたり、上司や同僚とのコミニュケーションを深めてくれる力があります。
もちろん、お酒が飲めなくても、そのワイワイとした空気を楽しむだけでもOK。
楽しい空気の中でこそ伝えられる思いや気持ちもあるでしょう。

そんな楽しい飲みの席ですが、つい飲み過ぎてしまい、気分が悪くなる方も多くおられると思います。
中には、「気分が悪くなっても大丈夫、トイレで吐いてくればいいから!」という方もおられますが、ちょっと待ってください!

「何度でも吐けば大丈夫」という意識はとっても危険なんです!

なぜなら、吐くことを繰り返すことによって、胃から出血をする「マロリーワイス症候群」になる場合があるからです!
もし、出血が多い場合には、ショック状態になり、輸血が必要になることもあるので、本当に注意してください!

というわけで、今回は、年末の忘年会、年始の新年会が悲劇的なイベントにならないために、飲まない人も絶対に覚えておいた方が良い、お酒による身体のトラブルをご紹介します!

飲みすぎても、吐けば大丈夫と考えるのはキケンです!!

えっ!?飲酒で吐き続けると、血まで吐いてしまう!?
「マロリーワイス症候群」ってどんな症状?

「マロリーワイス症候群」とは、お酒を飲んだあとに嘔吐(おうと)を繰り返すと、胃が裂けてしまい、その裂けた傷から出血を起こす症状です。
医師のマロリーさんとワイスさんが最初に報告したことで、このような名前が付けられています。

嘔吐をする際、私たちのお腹には強い圧力(腹圧)がかかります。
この圧力は、繰り返し嘔吐をすることによって何度もかかってしまいます。
その結果、食道の出口から胃の入り口付近にかけて、粘膜が縦に裂けてしまい、そこから出血するという症状です。

出血が起きるといっても、通常、痛みはありません。
出血も自然に治ることが多いのですが、もし、出血が止まらない場合などには内視鏡による止血治療などが必要になります。
また、出血量によっては、ショック状態に陥ることもあるので、軽視は禁物です。

ちなみに、このマロリーワイス症候群自体は、飲酒以外で吐く時にも発症する症状です。
ただ、飲酒時には特に発生しやすいといわれており、その原因はアルコール。
アルコールを摂取すると、食道と胃のつなぎ目にある「下部食道括約筋」という筋肉がゆるんでしまうため、吐く際にいつも以上に圧力がかかってしまうんです・・・!

だから、飲酒時に吐き続けると危険なんですね。

「血を吐いた!」ということで、病院へ駆け込まれる方の実に5%の方が、このマロリーワイス症候群というデータもあります。
「お酒を飲んでも、吐けば大丈夫だし・・・」という方は、本当に気をつけてくださいね。

せっかく楽しいお酒の場も、誰かが吐血してしまうと、周りの人たちは顔面蒼白になります。
そうならないように、飲みすぎ・吐きすぎには注意しましょう。

もし、吐血をしてびっくりしている人を見たら、マロリーワイス症候群のことを伝えて落ち着かせてあげてくださいね。
(もちろん、吐血がずっと止まらないような場合は精密検査などが必要なので、必ず、医療機関を受診させるようにしてください)

また、吐くのが危険とわかっていても、気分が悪いときに吐いてしまうこともあると思います。
そうならないためにも、お酒を飲むなら、ほどほどにしてください。

(参考:e-ヘルスネットさん)

アルコールを摂取しすぎると、脳が麻痺して心臓が止まる!
「急性アルコール中毒」はとっても怖いんです!

続いて取り上げたいのが、社会問題としても取り上げられたことのある「急性アルコール中毒」です。

アルコールには脳を麻痺させる作用がありますが、アルコールを大量に摂取すると、この作用が過度に働き、命を維持するために大事な脳の中枢部分までも麻痺させることがあります。
そうなると、呼吸が止まったり(呼吸停止)、心臓の機能が停止したりするんです。

この急性アルコール中毒は、短時間でたくさんのアルコールを摂取して発生する中毒症状。症状は「血液中のアルコール濃度」に比例します。

たとえば、お酒を飲んでいるときには、以下の四つの状態があるといわれています。

血中アルコール濃度 詳細
0.05%~0.1% 微酔期(びすいき)。
ほろ酔い気分で、陽気に酔っ払っている。瓶ビール1本くらいの量
0.1%~0.2% 酩酊期(めいていき)。
まっすぐに歩けないなど、明らかに運動能力が落ちてる状態。瓶ビール3本くらいの量
0.2%~0.3% 泥酔期(でいすいき)。
フラフラになり立つことができなかったり、記憶力が低下している状態。瓶ビール7本くらいの量
0.3%~ 昏睡期(こんすいき)。
意識を失う状態。最悪の場合は死んでしまうことも

※アルコールの分解には個人差があるため、人によってはお酒に強い・弱いのタイプが存在します。
上の表は参考程度にしていただき、飲み過ぎないようにしてください。

上記の表を見ればわかるように、「泥酔しちゃってさあ」という状態は、実はかなり危険な状態なんです。
泥酔状態からさらにお酒を飲むと、昏睡状態になったり、最悪、死んでしまうこともありますので、本当に気をつけてください!

ちなみに、血中アルコール濃度が「0.4%」を超えてしまうと、1~2時間で約半数の人が命を落としてしまうそうです・・・。

(参考:セルフドクターネットさん)

急性アルコール中毒にならないために守るべき三つのポイント

急性アルコール中毒になるのを防ぐためには、以下の三つのポイントに気をつけてお酒を飲んでください。

  • 飲み始めてから30分の間は、意識的にゆっくり飲むようにする
  • 一気飲みは絶対にしない!また他人にも強要しない!
  • 1時間以内に「泥酔状態」になったら危険な状態なので、それ以上お酒を飲まない、飲まさないようにする

また、もし、急性アルコール中毒の疑いがある人を見つけたら、絶対に放置しないでください。
というのも、その人が意識を失っている状態で吐くと、窒息する危険があるからです。実際に、吐いたものが喉に詰まったことでなくなった人もおられます。

急性アルコール中毒

お酒をなかなか断れない時に使える四つのフレーズ

飲み会は楽しい場。普段は厳しい上司もお酒が回るとつい上機嫌に。
そうなると、「お前も飲め飲め!」とお酒をすすめられることがあります。

そういう時、「せっかくの誘いを断ると空気が悪くなりそうだな・・・」ということで、無理してお酒を飲んだ結果、急性アルコール中毒になってしまうケースもあります。

そこで、断りづらいときに使えるフレーズを四つご用意しました!
もし、「断りづらいなあ・・・」という時は、以下の四つのフレーズを使ってみてくださいね。

  • 「今日は車で来ていて、帰りに運転しないといけないんです・・・すみません!」と伝える
    (ただ「代行」で帰る文化がある町の場合は、「じゃあ、代行で帰れ」といわれるかもしれませんので、注意が必要ですね)
  • 「すみません!私は飲めないんです!でも代わりにお注ぎします!」と勢いでかわす
  • 「実はドクターストップがかかっているんです!すみません!」と伝える
  • 「以前、急性アルコール中毒で運ばれたことがあり、みなさんにご迷惑をおかけすると大変なので、すみません」と伝える
    (これをいわれると、誰も無理に飲ませようとしないと思います)

ちょっとした無理をすることで人生を棒に振ってしまっては大変です。
お酒はあくまでもコミュニケーションのツール。
あなたが急性アルコール中毒などで倒れてしまうと、周りの人たちも大変ですので、上記のようなフレーズを使いながら、場の空気にうまくのるとよいでしょう。

二日酔いや悪酔いは「柿」を食べれば防げる!
翌朝にお酒を残さないための四つのテクニック

忘年会

最後に、「二日酔い」や「悪酔い」をしないための四つのテクニックを紹介しておきます。

この四つのテクニックさえ覚えておけば、お酒を飲んだ翌日が大分楽になるはずです。

  1. 空腹でお酒を飲まない!おつまみなどを食べながらゆっくり飲む!
  2. 水分を摂りながら飲む!
  3. お酒を飲んだ後に「柿」を食べる!
    (柿には「カタラーゼ」という酵素が含まれていて、アルコールの分解を助けてくれます。但し、柿さえ食べれば飲み過ぎても良いというわけではありません!)
  4. お酒を飲んだ「翌朝」にシャワーを浴びる!
    (もしくはぬるめのお風呂に入る)

アルコールは他の食べ物と違い、胃の消化を受けることなく小腸から吸収されてしまう性質をもっています。
そのため、胃腸に何もない状態では、アルコールがすぐに小腸へ吸収されてしまうんです。
それが悪酔いを招く結果となります。

だから、胃に食べ物を入れて、アルコールが小腸に流れてくるまでの“時間稼ぎ”をしましょう。
そうすれば、アルコールの吸収がスローダウンするので、悪酔いしにくくなります。

特にオススメしたい食品は、高野豆腐などの大豆製品や、イカやホタテなどの魚介類のサラダです。
これらはビタミンやミネラルが多く、アルコールの吸収を遅くするだけでなく、アルコールの分解を助けてくれる効果があります。

また、水分を摂りながら飲むのが良いのは、アルコールの濃度を薄めることができるのと、尿が出しやすくなるからです。
尿が出れば、アルコールの一部も身体の外へ排出されます。

最後に、お酒を飲んだ後のお風呂やシャワーは、できるだけ翌日の朝にしましょう。
お酒を飲んだすぐ後にお風呂やシャワーに入ってしまうと、血圧が上がり、脳卒中を起こす危険があります。

そのため、十分時間を空けてから、ゆっくりシャワーに入りましょう。


いかがでしたか?
お酒を飲む人も、飲めない人も、ぜひ今回のノウハウを覚えておいていただき、快適な「飲みにケーション」をおこなってくださいね。

私もそろそろ忘年会の準備をしなくちゃ!

ほどほどの飲酒なら交流を深めるきっかけになります

師長!
世の中には上司や目上の方とのコミュニケーションがうまくいかずに悩んでいる人も多いようです。
そういう時、お酒の力を借りると良さそうですね。

そうよ~。
特にナースは、上司や目上の看護師と衝突することも多いから、飲んでも飲めなくても、適度に「飲みにケーション」することは大事かも。

私も師長と何度か飲みをご一緒したことで、師長の優しい面も知れてよかったです!

あら~。リコちゃん、私が優しいですって?。
来年からはもっとビシバシ鍛えないといけないようね~。
ウフフフフ・・・。

ほ、ほわわわわわわ・・・!!!


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そのため、皆様の判断と責任のもとで参考にしてください。

もし、体調が悪いときや身体に異変を感じているときには、当サイトの情報だけで自己判断せず、必ず医療機関を受診するようにしてください。


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