あなたは治療を受けるうえで、「本当にこの治療法で良いのかな?」などと不安に思ったことはありませんか? 主治医の説明は納得できるし、信頼しているけど、世界にたった一つしかない自分の命に関わること、「他の先生の意見も聞いてみたい」と思うことがあるかもしれません。 この「他の先生の意見」のことを「セカンドオピニオン」と呼びます。今回はセカンドオピニオンの選び方を説明します!

検査の豆知識

その診断に納得してますか?セカンドオピニオン選びの手順と方法

このコンテンツは、架空のキャラクターである山下リコと伊集院ヨシミが、現役の医師と看護師監修のもと、私たちの健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログです。


こんにちは!
ユリカモメ病院の新人ナース、山下リコです。

あなたは治療を受けるうえで、「本当にこの治療法で良いのかな?」「もしかして、治療方針が間違っていないかな?」などと不安に思ったことはありませんか?

主治医の説明は納得できるし、信頼しているけど、世界にたった一つしかない自分の命に関わることですから、「他の先生の意見も聞いてみたい」と思うことがあるかもしれません。
この「他の先生の意見」のことを「セカンドオピニオン」と呼びます。

セカンドオピニオンとは、文字通り「第二の意見」のことで、主治医以外の医師の診断を通して、自分の症例に関する客観的な意見を聞くことを指します。

このセカンドオピニオン、最近ではメジャーな言葉になってきましたので、ご家族に医療を受けられている方がいる場合、「セカンドオピニオンを検討しようか?」という会話をされたこともあるかもしれません。

このセカンドオピニオンを受けることにより、あなたは以下のチェックをすることができます。


  • 主治医が提示した治療方法のほかに、良い治療方法がないかどうかのチェック
  • 主治医の治療方針に間違いがないかのチェック

ただ、セカンドオピニオンを検討するということは、主治医の治療方針に疑問を持つということなので、「主治医に失礼な気がして、検討しづらい・・・」という方もいるかもしれません。
ですが、最近ではセカンドオピニオンは一般的なものとして認知され始めています。
たとえば、東大病院のページには、セカンドオピニオンに関する説明が書かれていたりします。

医師からしても、自分の担当患者さんが治療に関する知識を高めれば、それだけ納得して治療に専念してもらえるので、セカンドオピニオンの活用には理解を示しています。
たとえば、以下は朝日新聞さんのサイトで掲載されていた記事の引用ですが、以下のように考える医師の方はおられます。

「医師に遠慮する患者さんの気持ちはわかるし、伝わってもきます。
でも、こちらはまったく気にしていないし、それで万一の見落としが防げるならそのほうがいい」

そう言い切るのは日本医科大学武蔵小杉病院脳神経外科講師の太組一朗医師だ。
もしセカンドオピニオンで異なる治療方針が提示されたら、患者の意見を尊重しながら治療方針を立てていくという。

「セカンドオピニオン」は主治医に失礼? 医師の本音とは

ですので、「セカンドオピニオンは検討しづらい・・・」と思っている方も、必要な時には、検討してもらえればと思います。

というわけで、今回は、あなたの命を守ることになるかもしれない、セカンドオピニオンの活用法をお教えします!

セカンドオピニオンとは主治医以外の医師の診断や、治療方法などの意見を聞くことを指します

あなたは、主治医の治療方針に納得して治療を受けていますか?

あなたは、主治医の説明に納得していますか?

入院時に「自分には病状などをきちんと解説してほしい」という意思表示をしている場合、主治医はあなたが納得いく説明をしてくれているでしょうか?
もし、きちんと説明をしてくれていない場合、以下のようなトラブルが発生します。


ひろ子さんはA医院に診察に行き、初めてアトピーと診断されて、ステロイド軟膏を処方されました。
ステロイド軟膏はよく効きましたが、使い続けると赤ら顔になるなどの症状が出てしまいました。
そこで、A医院の主治医に相談したところ、原因は「ステロイドの副作用」と言われました。
医師の説明に対して、ひろ子さんは、「そんな副作用が起こることは、説明を受けていない」と怒り出してしまいました。


このようなトラブルを防ぐためには、医師は患者さんの病状や治療法をきちんと説明し、その治療法のメリット・デメリットなどを、患者さんが納得するまで説明することが大事です。

インフォームド・コンセントのイメージ

患者さんが正しい情報を得た上での同意のことを、専門用語で「インフォームド・コンセント」と呼びます。

インフォームド・コンセントとは、「説明と同意」あるいは「告知と同意」を意味します。

もともとは倫理面で患者様の人権を守ることが目的ですが、病気について説明を受ける権利と治療を選択する自由を保障するものです。
具体的には、患者様が自分の受けようとする医療行為についていくつかの選択肢を含めた説明を受け、十分に理解し納得した上で、患者様自らが自分の受ける医療行為を選択するという方法です。

インフォームド・コンセントとは(獨協医科大学)

インフォームド・コンセントの成立には、患者さんが納得することが必要です。

もし、主治医から提示された治療方針に納得がいかず、同意できない場合には、主治医以外の医師の診断を通して、自分の治療に関する客観的な意見を聞くと良いでしょう。

そこで、検討したいのが、セカンドオピニオンです。

セカンドオピニオンを活用する際のステップ

1、主治医にセカンドオピニオンを採用したいという意思を伝える

最初にもお伝えしましたが、セカンドオピニオンを採用すること自体は、一般的な流れです。
セカンドオピニオンを活用する方法を解説している病院のホームページも増えてきました。

ですが、「主治医に失礼な気がして、検討しづらい・・・」という方がいるのは事実です。
また、残念ながら、伝え方によっては、一部の医師が機嫌を悪くするケースがあります。

そのため、セカンドオピニオンについて切り出す際は、まず「私はあなたのことを信頼しているんです。その上での“あえての”決断なんです」という立場を見せながら、話を進めると良いと思います。

以下は切り出し方の一例です。
参考にしてくださいね。


●セカンドオピニオンの依頼例(入院中の息子がいる母親のケース)

先生、いつも本当にありがとうございます。
実は私の息子のことで相談です。
息子は、自分の病状がそんなに悪いとは信じられず、セカンドオピニオンを取らないと不安だと言うのです。
私としては、〇〇先生(主治医)にすべてをお任せしたいのですが、息子の意見も無視できずに困っています。
〇〇先生(主治医)にスムーズに治療を進めてもらうためにも、セカンドオピニオン先への紹介状をお願いできませんか?

セカンドオピニオンを依頼する際に必要なもの

セカンドオピニオンを依頼する際には、最初の主治医(ファーストオピニオン)から、以下の書類をもらう必要があります。
(※主治医を無視して他院の医者にアドバイスを求めることは、“本来の意味でのセカンドオピニオン”ではありませんので、ご注意ください)

  • 紹介状
  • 検査結果

紹介状(診療情報提供書)について

患者さんがほかの医療機関を受診するときに、主治医が発行する書類で、「所見・経過」を確認するために必要となります。
内容はこれまでの症状や診断・治療などといった診療のまとめや、紹介の目的などが書かれています。
患者さんの診療情報が引き継がれるため、次の施設であらためて検査や診断をしないで、継続的な診療を行うことができます。
独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センターより

検査結果「診断情報」

細胞検査や血液検査、レントゲンやCT、MRIなどの検査結果で、「診断情報」を確認するために必要となります。

費用について

基本的には、保険適用外で全額自費負担です。
診療ではなく「相談扱い」のため保険適用外となり、相談の時間に応じて費用がかかります。
そのため、聞きたいことは事前にまとめておくと良いでしょう。

セカンドオピニオンの依頼先の探し方

  1. 自分で探す、知り合いに紹介してもらう
    (例:乳がんで「乳房切除」という診断がされた場合に、「乳房温存」の施術経験をもつ医師を探すなど)
  2. 主治医に「他の医師」を紹介してもらう
  3. 主治医がいる病院の「別の診療科」で受ける
    (例:同じ病院の内科で受診している場合、外科でセカンドオピニオンを受けるなど)

もっとも一般的なのは「1」の「自分で探す、知り合いに紹介してもらう」という方法です。

探し方は、インターネットで「病名」+「セカンドオピニオン」などのキーワードで検索します。
病名には、主治医が診断した病名を入れましょう。

たとえば、「がん セカンドオピニオン」で検索すると、セカンド・オピニオンを受けられる施設を探すことができます。

また、知り合いの口コミ情報などに頼るのも一つの方法です。
たとえば、実名制のSNSであるFacebookなどでは、病気に関するやりとりが積極的におこなわれており、Facebookを通して、知人経由でセカンド・オピニオンを探すこともできます。

続いて、「2」の「主治医に他の医師を紹介してもらう」方法ですが、セカンドオピニオンの依頼先の紹介は病院の義務ではないため、すべての病院が紹介してくれるとは限りません。

そのため、「1」の「自分で探す、知り合いに紹介してもらう」という行動を経て、セカンド・オピニオン外来が見つかった際に、主治医に紹介状を依頼することが一般的です。

セカンドオピニオンの事例

乳がんの手術法

ファーストオピニオン(主治医による診断)では「乳房切除」という診断結果だったが、セカンドオピニオンで、「乳房温存」の症例をもつ医師に診察してもらった。
結果的には「乳房切除」となったが、セカンドオピニオンをとることで、充分納得して手術を受けることができた。


セカンドオピニオンを選ぶ際に注意すること

客観的な意見が欲しいからといって、単純に数多くの医院を受診すれば良いわけでありません。
たとえば、誰が判断しても同じ治療法を勧めるような病気の場合もあります。
その場合、複数の病院にセカンドオピニオンを求めても意味がなくなってしまいます。

そんな形で、医師の意見を信用できず、次から次へとセカンドオピニオンを検討する状態を、「ドクターショッピング」と呼びます。
ドクターショッピングは、お金や時間がかかるだけでなく、体力にも影響してくるため、病状を悪化させる原因にもなります。

セカンドオピニオンを選ぼうとする方は、自分がドクターショッピングの状態に陥っていないかを注意するようにしてください。

セカンドオピニオンは、たくさん受診するほど良いわけではありません


いかがでしたか?

病気の治療において一番大切なのは、「患者さんが納得のいく治療を選ぶ」ということです。

もし、治療を受けた際に、「本当にこの治療法で良いのかな?」と悩み続けることがあれば、その時はセカンドオピニオンを検討してください。

ナースの立場でこんなことをいうのはあれですが、「病は気から」という言葉があります。
自分が納得できる治療法を選べるかどうかは、ご自身の病状の回復にも影響するかもしれません。

「セカンドオピニオン」と「インフォームドコンセント」、このふたつの言葉はしっかり覚えておいてくださいね。

師長!
セカンドオピニオンやインフォームド・コンセントなどの専門用語って、覚えにくいですよね・・・。

そうよ。
医療の現場で使われる難しい言葉のことを、「医療者の言葉」とも呼ぶようだけど、どんな詳しい説明も、患者さんに通じなければ、インフォームドコンセントとはいえないわね。

うーん。
わかりやすく伝えることが大事とはいえ、どんな風に伝えたらいいか悩んじゃないますね。

インフォームド・コンセントも別の呼び方があると良いんですが。
うーん、何か良い呼び方ないかな・・・。

・・・「同意のための説明」。

・・・!!

そ、それ、すごく分かりやすいかもです!

この記事の監修にご協力いただきました!

安田洋先生

安田洋先生

目黒通りハートクリニック院長
医学博士
循環器専門医
東京内科医会理事
公益社団法人モバイル・ホスピタル・インターナショナル理事

平成25年、目黒区鷹番に目黒通りハートクリニックを開院。
生活習慣病・心臓病のスペシャリストであるが、AGA/ED治療やピル外来・プラセンタ注射などあらゆる悩みに対応できるクリニック院長として活躍中。
とくに被曝が全くないエコー超音波検査による診断・治療がクリニックの特長。

先生からのメッセージ

病気の情報がネット上にあふれていて便利な時代ですが、怪しい情報もいっぱいあります。
できるだけ正確にわかりやすい情報を提供したいと思います。


当サイトは現役の医師と看護師の監修のもと、健康に関するわかりづらい情報を、架空のキャラクターである「山下リコ」と「伊集院ヨシミ」が話者となり、わかりやすく解説するために生まれたサイトです。

本サイトに書かれている情報は、現役の医師と看護師の監修のもとで提供されていますが、サイト内で紹介している各種ノウハウの効果にはどうしても個人差があります。
そのため、皆様の判断と責任のもとで参考にしてください。

もし、体調が悪いときや身体に異変を感じているときには、当サイトの情報だけで自己判断せず、必ず医療機関を受診するようにしてください。


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