あなたは鼻血がよく出る人ですか?もし、鼻血がよく出るのであれば、鼻血の正しい止め方を知っていますか? 鼻血は正しい止め方をしないと、血が喉へと流れて窒息する危険があったり、胃で血が固まり、嘔吐につながる場合があるんです。 今回は、鼻血が出るメカニズムをお話ししながら、鼻血を正しく止めるための方法をお教えします!

人間の身体の知識, 応急処置

鼻血の正しい止め方は【考える人のポーズ】だった!鼻血を早く止めるための応急処置と鼻血の原因まとめ

このコンテンツは、架空のキャラクターである山下リコと伊集院ヨシミが、現役の医師と看護師監修のもと、私たちの健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログです。


突然ですが、あなたは鼻血が出たとき、どのようにして血を止めていますか?
今回は、鼻血の正しい止め方をお教えします!

鼻血が止まらない女性

こんにちは!
ユリカモメ病院の新人ナース、山下リコです。

あなたは、急に鼻血が出た場合、鼻血を止めようとして、頭を上に向けたり、安静にしようと横になったりしていませんか?
実はその方法は危険なんです!

なぜなら、上を向いたり横になったりすることで、血が喉へと流れてしまうからです。
すると、固まった血が喉をふさいで窒息する危険があったり、胃の中で血が固まって吐いてしまったりすることがあります。

コワイですね・・・。
そこで今回は、鼻血の正しい止め方をお教えします!

鼻血を止めるときは、まず、鼻の穴にガーゼやコットンを詰めてから、小鼻をしっかりとつまみましょう。
そして、この状態のまま少しうつむき、“考える人のポーズ”をして、15分間動かないようにしてください。

鼻血の止血方法は考えるポーズ

このポーズ、なんだか哲学的なポーズに見えますが、実はこのポーズをすれば、ほとんどの鼻血を止めることができます!

このポーズをすれば、頭がうつむくため血が喉に流れることはありませんし、小鼻をつまむことで、後ほどお話しする「キーゼルバッハ部位」と呼ばれる箇所にある「毛細血管」を圧迫できるからです。

しかし、なかには病気やケガが原因で鼻血が出ることもあり、その場合は“考える人のポーズ”をしても鼻血が止まらない場合も・・・。
そんなときは自力でなんとかしようとせず、すぐに病院に行くことをオススメします!

鼻血を止めるためには、鼻血に関する正しい知識が必要です。
あなたの周りの人が突然鼻血を出したときに、サッと応急処置ができるとステキですよね。

今回の記事はぜひブックマークしておいてくださいね。

それでは、まいりますっ!

鼻血のほとんどは、病気などが関係ない一時的な出血です

鼻血を経験したことは多いと思います。
とくに子供時代に鼻血を経験した人は多く、子供は鼻をほじったり、鼻を強くかむことが多いため、鼻血が出やすいんです。
あなたも子供時代、鼻血を出して保健室へ通ったことはありませんか?

子供は鼻血を出しやすい

ただ、鼻血が出たとしても、すぐに血を止められれば問題ありません。
なぜなら、鼻血のほとんどは、病気などが関係ない一時的な出血だからです。

しかし、なかには大量に出血してしまったり、病気やケガが原因となっている鼻血があります。
その場合は、自力で鼻血を止めることが難しいため、病院に行く必要があります。

とはいえ、自分の鼻血が危険かどうかは判断できないですよね。
そのため、まずは、鼻血が出るメカニズムを知り、危険な鼻血とはどんなものかを学んでいきましょう。

鼻血の出血する場所について

危険な鼻血がどんなものかを知る前に、まずは、鼻血が出るメカニズムを理解しましょう。

鼻血が出血する場所は、大きく分けてふたつあります。
それは、鼻の入口近くの「キーゼルバッハ部位」と呼ばれる「毛細血管の通り道」と、鼻の奥の「動脈」です。

【鼻血が出血する場所】
1.キーゼルバッハ部位の毛細血管

キーゼルバッハ

鼻血の約80~90%は、キーゼルバッハ部位からの出血です。

キーゼルバッハ部位とは、鼻の入口から1~2cm付近にあり、毛細血管がたくさん通っている粘膜の薄い場所を指します。
この場所は鼻の穴の入口に近いため、外部からの刺激を受けやすく、その刺激によって毛細血管が傷つくことがあります。
その結果、毛細血管から出血してしまい、それが鼻血になるわけです。

このキーゼルバッハ部位からの出血のほとんどは、小鼻をつまみ、毛細血管を圧迫すれば止めることができます。
つまり、先ほど紹介した“考える人のポーズ”をとればいいんです。

【鼻血が出血する場所】
2.鼻の奥の太い動脈

鼻血の約10~20%は、鼻の奥にある太い動脈の血管が切れることによる出血です。

動脈は毛細血管に比べて太く、血液が多く流れています。
そのため、一旦動脈が切れてしまうと、大量に出血し、自分で血を止めるのが難しい場合があります。
最悪のケース、入院や手術などが必要になる場合もありますので、大量に出血した後、15分以上経っても鼻血が止まらない場合は、すぐに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

耳鼻科の診察

また、この鼻血の場合、口からも血が吐き出される場合があります。
なぜなら、鼻の奥は口や喉とつながっているので、鼻から大量に出血した場合に口に流れ込むからです。

口から血を吐いた際には、慌てず、冷静に対処してくださいね。

ここまで、鼻血は血管が傷ついたときに起こるとお話ししましたね。
では、なぜ、血管は傷ついてしまうのでしょう・・・?

血管が傷つく大きな原因は、鼻のかみ過ぎや、暑さによる拡張だった

血管が傷つく大きな原因は、鼻をかみ過ぎたり、いじり過ぎるなどの、外部からの刺激です。
そのため、風邪をひいたときや、鼻への刺激が増えやすい花粉症の季節には、鼻血は出やすいです。

花粉症も鼻血の原因

花粉症が原因の鼻血に関しては、花粉症の症状を改善させれば防ぐことができます。
花粉症の改善法に関しては、以前書いた「花粉症の記事」をチェックしてみてください。

また、暑さによっても血管は切れやすくなります。
なぜなら、暑さが血管を拡張させてしまうからです。

そのため、暑い夏にも鼻血は出やすいといえます。

真夏に暑がる女性

これらの鼻血は一時的な出血のため、基本的には心配いりません。
ただ、これらの原因以外で起こる鼻血には注意が必要なんです。

それは、病気やケガが原因で起こる鼻血です・・・!

病気やケガが原因で起こる鼻血には注意しよう!

鼻血がなかなか止まらないときは、病気が原因の可能性があります。
たとえば、血管がもろくなる病気や、血が止まりにくくなる病気、鼻の粘膜に負担がかかる病気にかかっていたり、鼻の奥に腫瘍(いわゆる「がん」)ができている可能性が考えられるんです。

また、薬の副作用によって、鼻血が止まりにくくなることもあります。
さらには頭にケガを負うと、普通の鼻血とは違った、水のような鼻血が流れ続けることもあります。

というわけで、ただの鼻血と油断していると、その裏では身体に大変なことが起きているかもしれません。

そこで、ここからは、病気やケガによって発生する鼻血について取り上げ、それぞれの対処法を紹介します。

1.病気が原因の鼻血と、その対処法

鼻血の原因になる病気はいくつかありますので、ひとつずつ説明していきます。

【鼻血の原因となる病気その1】
血管がもろくなる病気

高血圧も鼻血の原因に

「高血圧」「動脈硬化」などの病気は、血管がもろくなるために血管が切れやすくなります。
キーゼルバッハ部位からの出血であるケースが多いですが、まれに鼻の奥の動脈から出血することもあります。

高血圧や動脈硬化の方が鼻血を出したときは、まずは“考える人のポーズ”で止血してみてください。

鼻血の止血方法は考えるポーズ

鼻血が出たことに慌ててしまうと血圧がさらに上がってしまい、余計に出血してしまいます。
だから、落ち着いて止血してくださいね。

もし、15分以上経っても止血ができない場合は病院に行きましょう。

高血圧という病気については下記の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はチェックしてみてくださいね。

【鼻血の原因となる病気その2】
血が止まりにくくなる病気

内科の診察

「血友病」「白血病」などの病気になると、血が止まりにくくなります。
そのため、一度鼻血が出てしまうとなかなか止血ができません。

これらの病気は、身体の至るところで出血しやすいため、鼻血だけでなく、歯茎などからも出血します。
症状に心当たりがある方は、なるべく早く内科を受診してください。

【鼻血の原因となる病気その3】
鼻の粘膜に負担がかかる病気

鼻づまりをおこしやすい

「鼻中隔湾曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)になると鼻の粘膜に負担がかかり、ちょっとした刺激でも鼻血が出やすくなります。

鼻中隔湾曲症とは、左右の鼻の穴を隔てている「鼻中隔(びちゅうかく)という壁が曲がっている症状を指します。

この症状が重くなると、左右の鼻を通る空気の量に大きな差がでます。
すると、空気の出入りが多い方の鼻の粘膜に負担がかかるため、片方の鼻から鼻血が出やすくなるんです。

鼻中隔湾曲症は耳鼻咽喉科で手術することで症状が解消される可能性があります。
気になっている方は、医師に相談してみてくださいね。

【鼻血の原因となる病気その4】
腫瘍ができる病気

上顎がんも鼻血の原因に

「上顎がん(じょうがくがん)「上咽頭線維種(じょういんとうせんいしゅ)などの病気は、鼻の奥に腫瘍ができる病気です。

上顎がんとは、鼻の奥の空洞部分にできる悪性腫瘍のことで、中高年の患者さんが多いです。
上顎がんになると、片方の鼻だけが鼻づまりになったり、黒ずんだ血が混ざった臭い鼻水が出たりします。

また、上咽頭線維種は鼻の奥の空洞部分にできる良性腫瘍のことで、鼻血を繰り返したり、鼻づまりがひどくなったりします。
さらに症状が進行すると出血量が増えるだけでなく、中耳炎を起こし、音が聞こえづらくなったり(難聴)、眼球が突出するなどの症状が出ます。

2.薬の副作用が原因となる鼻血
(バファリン・ワーファリン・ヘパリンなど)

貧血治療は、鉄剤を服用します

薬による副作用が鼻血の原因になることがあります。

その薬とは、たとえば、「脳梗塞(のうこうそく)」や「心筋梗塞(しんきんこうそく)」などの“血栓ができやすい病気”の治療に使われる「バファリン」「ワーファリン」「ヘパリン」などの薬です。

これらの薬は血液を固まりにくくする効果があるため、これらの薬を服用中に鼻血が出ると、なかなか止まりません。

そのため、「脳梗塞(のうこうそく)」や「心筋梗塞(しんきんこうそく)」などの病気を治療中の方が鼻血を出してしまったときは、すぐにかかりつけの医師に相談しましょう。

3.頭蓋骨骨折などのケガが原因となる鼻血

頭の構造

事故などで頭を強く打って頭蓋骨を骨折すると、サラサラとした水っぽい鼻血が出ることがあります。
この鼻血は、頭蓋骨の骨折した箇所からあふれ出た「脳脊髄液(のうせきずいえき)と血液が鼻へと流れ出したものです。

脳脊髄液とは、脳を守る役割を担っている「体液」のことです。
この脳脊髄液と脳の関係は、パックに入った豆腐に似ています。

豆腐のパック

豆腐パックの中には、豆腐と水分が密封されていますよね?

このパックが頭蓋骨で、豆腐が脳、水分が脳脊髄液だと想像してみてください。

豆腐のパックが割れた場合は水分が流れ出しますよね。
それと同じように、頭蓋骨が骨折すると脳脊髄液が流れ出し、鼻や口から出てくるんです。
そして、その脳髄液はサラサラとしています。

つまり、頭部に衝撃を受けた後にサラサラとした鼻血が出てきた場合は、頭蓋骨が骨折していると考えられます。

この場合の鼻血は、止を血めようとして鼻をつまんだり、鼻の中に詰め物をしないでください。
なぜなら、詰め物などが原因で細菌が脳へと逆流し、骨折した場所から脳の中に細菌が入り込む危険性があるからです。

だから、頭部に衝撃を受けた後にサラサラとした鼻血が出てきた場合は、流れる血はそのままにしておき、すぐに病院へ行きましょう!


いかがでしたか?

実はこれらの病気やケガが原因で起こる鼻血は、鼻血全体の10~20%が該当するといわれています。
そのため、上記の症状や原因に少しでも心当たりがある場合は、早めに病院に行きましょう。

というわけで、あなたが鼻血が出た際に病院へ行くべきかどうかをすぐに見分けるために、チェックリストをご用意しました!

その鼻血、自分で対処してはいけないかも!
病院を受診すべきかどうかのチェックリスト

次のような場合には、自力での止血を続けずに、すぐに耳鼻咽喉科へ行きましょう。


  1. 止血して15分以上経っても鼻血が止まらない
  2. 大量に出血している
  3. 出血量が多く顔色が悪くなっている
  4. 数時間おきに大量に出血する

上記のような症状に当てはまる場合は、なるべく早く病院に行ってください。
耳鼻咽喉科では、ガーゼでの圧迫止血や、出血している血管を薬品やレーザーで焼きつぶして止血を行います。

もし、これらの方法でも鼻血が止まらない場合は、1週間程度の入院治療が必要になることもあります。

鼻血でも入院が必要になることも

ただ、鼻や口からゼリー状のドロッとした血の塊が出てくる症状の場合は心配が要りません。
それは血が止まって固まりはじめている状態なので安心してください。

ちなみに、鼻血は一度出ると繰り返しやすいので、鼻血を再発させないための対策も大事です。
実は、鼻血を再発させないためのヒントは、“止血後1週間の過ごし方”にあったんです!

鼻血を繰り返さないためには、止血後1週間の過ごし方がポイント!

鼻血が再発するかどうかは、鼻血が止まってからの1週間の行動によって決まります。

なぜなら、出血した部分に“かさぶた”ができて、そのかさぶたが自然に剥がれ、完治するまでに1週間ほどかかるからです。

そのため、1週間経つまでに鼻血を再発してしまうと、鼻血を繰り返してしまう可能性があるんです。

鼻血が止まらない場合は注意

そのためには、鼻血が再発しやすい行動を避けるべきです。

たとえば、アルコールや長風呂は、血管を拡張し、鼻血が再発しやすい原因となります。
また、鼻への刺激は鼻血の原因になりますので、鼻を触ったり、鼻をかみ過ぎたりしないようにしましょう。

まとめると、鼻血が止まってから1週間は、以下の行動を避けるとよいでしょう。


  1. アルコールの摂取
  2. 長風呂
  3. 激しい運動
  4. 鼻への刺激
    (鼻を触る・ほじる・鼻水をすする・かみ過ぎる)

鼻血の再発防止


いかがでしたか?

鼻血のほとんどは心配がいらないものです。
ただ、まれに恐ろしい病気が潜んでいることがあります。

ですから、今回のノウハウをしっかり憶えていただき、鼻血が出たときには適切な判断ができるようにしておいてくださいね。

師長、質問してもいいですか?

あら、リコちゃん。
なにかしら?

マンガで、男性が興奮しすぎて鼻血を出すシーンがたまにありますよね?

鼻血ブー

そうね、ドラゴンボールの亀仙人はよく鼻血を出してるわね。

実際に興奮することが原因で鼻血が出る可能性はあるんですか?

興奮しただけで鼻血が出るってことは考えにくいわね。
ただ、亀仙人が高齢なことを踏まえると、もともと高血圧気味なところに興奮してさらに血圧が上がってしまったので、鼻血が出たと考えられなくもないわ。

医学的に証明できる現象だったんですね・・・!


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