あなたは自分の血圧の数値を知っていますか? 一年に一度測っているから大丈夫と思っていませんか?もしかすると、あなたは気付かない間に高血圧になっているかもしれません。 高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれ、命を脅かす可能性のある怖い症状です。 今回は、知らないと怖い高血圧の症状と、高い血圧を下げる方法をお教えします。

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動脈硬化になると大変!知らないと怖い高血圧の症状と血圧を下げる方法

このコンテンツは、架空のキャラクターである山下リコと伊集院ヨシミが、現役の医師と看護師監修のもと、私たちの健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログです。


あなたは自分の血圧の数値を知っていますか?
血圧とは、健康診断などで測る「143mmHg/95mmHg」といった数値のことです。

「血圧なんて、一年に一回の健康診断でしか測らないから覚えてないよ!」
そんな方は、ぜひもう一度血圧を測っておいてもらえればと思います。

血圧測定中

なぜなら、あなたはもしかすると、気付かない間に高血圧になっているかもしれないからです。
血圧を測った際、もし、最高血圧が140を超えているようなら、「高血圧」の可能性があります。

この「高血圧」という言葉、テレビや本などで目にしたことがあると思いますが、放置しておくと大変なことになるんです・・・!
なぜなら、命の危険につながる怖い症状をたくさん引き起こすからです。

高血圧自体には特に目立った症状はありません。
ですが、高血圧は「動脈硬化」に始まり、「狭心症」「心筋梗塞」「脳梗塞」といったさまざまな病気を引き起こします。
そして、それらの病気で命を落とす人は絶えません。

そのため、高血圧は「サイレントキラー(静かな殺人鬼)」とも呼ばれているんです。

サイレントキラー

実は今、食生活の乱れにより、世界規模で高血圧が急増しています。
世界保健機関(WHO)の調査によると、25歳以上の3人に1人が高血圧だそうです。
ちなみに、日本でも、3人に1人の男性、そして4人に1人の女性が高血圧といわれています。

もはや、国民病といっても過言でもない高血圧。
でも、こんなによく聞く言葉なのに「実際、高血圧って何が危ないの?」という人はまだまだ多くおられます。

その理由は、高血圧はそもそもどんな症状なのか?が伝わっていないからです。
さらにいえば、「そもそも血圧って何?」という方も多いと思います。

そこで今回は、私たちの命を脅かす「高血圧」について分かりやすく説明したいと思います。
あなたの大切な人を守るためにも、ぜひお読みください。

高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれます・・・!身体に異変が出てきてからでは遅いんです!

そもそも「血圧」って何?
血圧は心臓が全身に血液を送り出すときのパワーのことです

「高血圧」に「低血圧」。
生活をしていると、いろいろな場面で血圧という言葉をよく耳にします。
ですが、あなたはこの「血圧」という言葉の意味をしっかり理解していますか?

「血圧」とは、心臓から送り出された血液が血管の中を通るときの圧力のことを指します。

人間の体の中には約5,000ccの血液が流れているといわれています。
そして、その血液は心臓という強力なポンプのおかげで全身を循環しています。
私たちが生きていられるのは、このポンプがずっと動いてくれているからなんです。

心臓のポンプ

心臓は毎分60~70回ほど、血液を血管の中へ送っています。
心臓がドクンドクンと脈打っているのは、血液を血管の中へ送るときの動きなんですね。

心臓が血液を送り出すとき、心臓はポンプを抑える要領で収縮します。
その際、血管には強い圧力がかかります。
そのときの圧力を「収縮期血圧(最高血圧)」と呼びます。

逆に、血液を送り出したあと、心臓はポンプが戻る要領で広がります(拡張します)。
このとき、血管にかかる圧力は一番弱くなります。
そのときの圧力を「拡張期血圧(最低血圧)」と呼ぶんです。

健康診断などで測る「128mmHg/75mmHg」といった数値は、大きい方の数値が「収縮期血圧(最高血圧)」で、小さい方の数値が「拡張期血圧(最低血圧)」ということなんです。

で、高血圧とは、この収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上、もしくは拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上の状態を指します。

では、高血圧になるとどんな影響が起きてくるのでしょうか・・・?

高血圧になると、血管の壁がどんどん厚くなる「動脈硬化」になる危険があります・・・!

高血圧になると、血管に大きな圧力がかかるようになります。
そのため、血管はその圧力に対抗できるよう、自分の壁を厚くしようとします。

でも、血管の壁が厚くなると、よくないことが起きます。
血管の壁が厚くなった分、血液の通り道が狭くなってしまうんです。

その結果どうなるか・・・?

通り道が狭いのに、その狭い道を血液ががんばって通ろうとし、血管にさらに圧力がかかってしまうんです。
そうなると、血管はさらに壁を厚くしようとします。

・・・という繰り返しで、血管の壁はどんどん厚くなってしまうんです。
その状態を「動脈硬化」と呼びます。

動脈硬化

動脈硬化の状態になると、身体中にうまく血液が流れなくなります。
そうなると、脳や心臓へも悪影響が出ます。

たとえば、脳にはすべての血液の20%が流れ込んでいるといわれています。
もし、その20%の血液が流れなくなると、脳が正常に機能しなくなります。

脳に流れる血液

その結果、発症するのが「脳梗塞」と呼ばれる病気です。
脳梗塞になると、意識障害や言語障害が起きたり、手足の麻痺が発症したりします。

また、心臓に流れる血の流れがおかしくなると、「狭心症」や「心筋梗塞」などを発症します。
狭心症は「狭い心臓の症状」と書きますが、血の流れがおかしくなったことで、心臓の筋肉(心筋)が酸素不足になり、痛みが発生する病気です。

また、心筋梗塞はもっと怖い病気です。
血液の流れがストップすることで、心臓の筋肉(心筋)が壊れて死んでしまうんです(“壊死”といいます)。

心筋梗塞の発作が始まると、冷や汗や、ものすごい胸の痛みが発生します。
そして、胸の痛みが治まったとしても、心臓の筋肉(心筋)が壊れて死んでしまっているわけなので、そのまま呼吸困難などにより死に至ることもあります。

動脈硬化って本当に怖いですね・・・。

では、高血圧は何が原因で発生するのでしょうか?

高血圧の原因は「塩分」!?
実は高血圧の90%は原因がよくわかっていません。

高血圧は大きく分けて「本態性高血圧(一次性高血圧)」「二次性高血圧」に分類されます。

「本態性高血圧」は、身体に特に異常がないのに血圧が高くなる症状です。
実は本態性高血圧で高血圧になる方は、全体の90%だといわれています。
(参考:高血圧の注意点と治療

そして、残りの10%は「二次性高血圧」と呼ばれ、腎臓病やホルモン異常などの病気が原因で高血圧になる方です。
ただ、「二次性高血圧」の場合は、原因となる病気が治ると、血圧も正常になります。

というわけで、厄介なのは原因が不明な「本態性高血圧」です。
何しろ、原因が不明なんです。

ただ、世界規模でおこなわれた医療調査によると、食塩を多く摂っている人ほど血圧が高いという傾向が見られました。
そのため、今、「食塩の摂りすぎが高血圧に関係しているかもしれない」という説が一般的となっています。

塩分

その説では、塩分を摂りすぎると、身体が血液中の塩分濃度を上げないように、血液中の水分の量を増やすとされています。
その結果、身体の中を流れる血液の量が増え、血圧が上がってしまうということのようです。

ただ、食塩の摂りすぎによって血圧が上がる程度には個人差があります。
実は、食塩を多く摂ってもまったく血圧が上がらない人もいるんです。
その違いは、「食塩の感受性」の違いといわれています。

また、塩分の摂りすぎだけが原因ではなく、血管の老化やストレス、過労、運動不足による肥満などが原因では?という説もあります。さらには、水分の摂りすぎが血圧を上げる、という説もあるんです・・・。

原因が不明な高血圧。
でも、とりあえず、塩分は控えめの食事を心がけましょう。

高血圧が原因不明とはいえ、塩分を控えめにした食事を摂ることは重要です。

塩分控えめの食事

厚生労働省が2005年に発表した「日本人の食事摂取基準について」という資料には、日本人の成人が一日に摂取する塩分の目標値は、以下の様に設定されています。


●成人の1日の塩分摂取の目標値

男性
10グラム未満
女性
8グラム未満

今の日本人の平均塩分摂取量は1日11~12グラムになってしまっているといわれています。
つまり、私たちは塩分を摂りすぎなんです。

塩分を摂り過ぎると、高血圧だけでなく、腎臓の病気にもなる可能性があります。
腎臓がナトリウムを排出しようとして、濾過(ろか)作業を一生懸命がんばった結果、働き過ぎて、腎臓が衰えてしまうんです。

そうならないためにも、塩分を控えめにした食生活を心がけましょう。

国立循環器研究センターのサイトにあった「塩分を控えるための12カ条」がとても分かりやすかったので、いくつか抜粋して、リコなりにアレンジして「塩分を控えるための7カ条」として紹介しておきますね。

塩分を控えるための7カ条

  1. 薄味に慣れましょう!

    塩味の薄い食事に慣れれば、塩分控えめでもおいしく食べられるようになります。
    とくに、昆布やかつおぶしなどでだしをとると、薄味でも風味豊かな食事を摂ることができます。

  2. 漬け物・汁物の量に気を付けましょう!

    漬け物や汁物は思ったよりも塩分が多い食べ物。
    そのため、食べる回数と量を減らした方がよいでしょう。
    ラーメンを食べる場合は、スープを残す癖をつけましょう。

  3. 塩は表面にさっと振りかけましょう!

    塩を食べ物の表面にさっとふりかけると、食べた際に舌で直接塩分を感じることができるため、塩の量がと少なくても塩分を感じることができます。

  4. 「かけて食べる」より 「つけて食べる」

    しょうゆやソースなどは、かけて食べるより、器などに入れて、必要と感じる分だけつけて食べるようにしましょう。

  5. 酸味を上手に使いましょう!

    酸味を上手く取り入れると、塩分控えめでも、味の深みを感じることができます。
    レモン、すだち、かぼすなどの柑橘類や酢などを和え物や焼き物に利用するとベター。

  6. 香辛料を使いましょう!

    とうがらしやコショウ、カレー粉などの香辛料を使えば、塩分が控えめでも、美味しく調理できます。

  7. 香りを利用しましょう!

    ゆず、しそ、みょうが、ハーブなどの香りのある野菜、海苔、かつお節などを加えると、薄味のメニューに変化もつきます。

  8. 食べ過ぎない!

    どれだけ塩分を減らしても、たくさんの量を食べてしまうと、塩分総量が増えてしまいます。
    食べ過ぎないように気をつけましょう。

血圧の正常値を覚えておこう!

先ほど、高血圧は収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上、もしくは拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上の状態を指すとお話ししました。

ここで、正常な血圧値はどれくらいなのか、日本高血圧学会が発表している「血圧値の分類」をご紹介しておきます。

血圧の正常値・高血圧値の分類表

(上記の表の引用元:高血圧治療ガイドライン(日本高血圧学会)

「至適血圧」は他の病気を引き起こさないために望ましい状態。
「正常高値血圧」は正常値でもやや血圧が高めの状態を指します。

また、それより高い血圧の状態が高血圧に該当し、Ⅰ度、Ⅱ度、Ⅲ度と変化するごとに、高血圧による身体の影響は大きくなります。

「(孤立性)収縮期高血圧」というのは、収縮期血圧だけが高くなっている状態で、動脈硬化が進んでいる高齢者にこのタイプが多いので、注意が必要です。
「最高血圧は高いけれど、最低血圧は正常に近いから大丈夫でしょ?」なんて思っているととても危険なので、注意してください。

血圧は最高血圧と最低血圧の差が大きければ大きいほどよいというわけではありません!

先ほどの話に絡んできますが、よく「血圧の上下の差(最高血圧-最低血圧)が広い方がよいのでは?」という方がいらっしゃいます。
これは一概には言えません。

東京医大八王子の医療センター病院長である高沢謙二さんは、ヨミドクターのサイトで以下のように説明されています。

加齢などにより動脈硬化が進むと、上の血圧が高いのに、下の血圧が下がる状態になります。
これは、心臓に近く太い血管の動脈硬化が進行していることを意味しており、家庭で測る血圧の基準値(上が135以下、下が85以下)よりも低いからといって、安心はできません。

60歳代以降の場合は最近、血管全体にかかる圧力を示す「平均血圧」と、心臓が血液を送り出す拍動の大きさである「脈圧」の考え方が重要視されています。

平均血圧は、「下の血圧+(上の血圧―下の血圧)÷3」、脈圧は「上の血圧―下の血圧」の計算式で大まかに求めることが可能です。目標値は、平均血圧が90以下、脈圧が60以下です。
ご質問者は、平均血圧が100前後、脈圧が90以上であり、いずれも目標値を上回っています。
心筋梗塞や脳卒中を起こす危険性が高い状態です。

引用元:医療相談室(ヨミドクター)

血圧が気になり始めたり、血圧の異常を指摘された際は、必ず医師の判断を仰ぐようにしてくださいね。


今回は高血圧に関するお話をお届けしましたが、血圧の症状には「低血圧」という症状もあります。
低血圧になると貧血とも似ている症状が出るため、低血圧と貧血をごちゃ混ぜにする方は多くおられますが、両者はまったく違いますので、注意してくださいね。

血圧を記録していると、よく「低血圧」と「貧血」をごちゃ混ぜにする方がおられます。
「低血圧だから、貧血気味・・・」という声をよく聞くのですが、実は、低血圧と貧血はまったく関係ありません。

低血圧も貧血も、「立ちくらみ」などの似たような症状が見られるため、関係があるように思われがちなんですが、これら二つの症状を一緒に考えるのはNGです。
なぜなら、低血圧と貧血で、それぞれ処置が変わってくるからです。

低血圧と貧血の違いを簡単にお話すると、貧血が発生する原因は、血液中のヘモグロビン濃度が減少し、体中に酸素がうまく運ばれなくなる「酸欠状態」になることです。
それに比べ、低血圧は、血液中のヘモグロビン濃度が薄くなるわけではなく、血液自体を送り出す「ポンプの力」が弱くなって血圧が下がる症状なんです。

引用元:大切な人のために覚えておこう!本当に使える医療・健康系iPhoneアプリ8選

低血圧と貧血はまったく違います!一緒にしないように気をつけましょう!


当サイトは現役の医師と看護師の監修のもと、健康に関するわかりづらい情報を、架空のキャラクターである「山下リコ」と「伊集院ヨシミ」が話者となり、わかりやすく解説するために生まれたサイトです。

本サイトに書かれている情報は、現役の医師と看護師の監修のもとで提供されていますが、サイト内で紹介している各種ノウハウの効果にはどうしても個人差があります。
そのため、皆様の判断と責任のもとで参考にしてください。

もし、体調が悪いときや身体に異変を感じているときには、当サイトの情報だけで自己判断せず、必ず医療機関を受診するようにしてください。


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