「学生時代より記憶力が落ちている」そう思ったことはありますか?しかし、記憶力は歳をとってもほとんど低下しません!落ちた気がするのは、記憶している情報量が多くなって探すのに時間がかかるから。コツを知れば、年齢を重ねても記憶力を発揮できるんです。今回は記憶のメカニズムと、記憶力を高める勉強法をお伝えします!

仕事術, 雑学・トリビア

年齢を重ねても記憶力はほとんど衰えない!記憶の仕組みを知って記憶力を高めよう

このコンテンツでは、架空のキャラクターである山下リコと伊集院ヨシミが、あなたの生活に役立つ話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説しています。
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こんにちは!
ユリカモメ病院の新人ナース、山下リコです。

「最近、物忘れがひどくなったかも・・・」
「学生時代よりも記憶力が落ちている気がする・・・」

あなたは、そんなことを考えたことはありますか?
歳をとると記憶力が衰えると考えている人は多いと思います。

しかし、ここで朗報です!
記憶力は歳をとってもほとんど変わらないんです・・・!

「え!でも、よくド忘れするし、やっぱり記憶力が落ちていると思う・・・」なんて声が聞こえてきそうですね。
でも、ド忘れの原因は、年齢と共に記憶している情報が増え、必要な情報を探すのに時間がかかっているからなんです。

記憶を本にたとえてみると、イメージが沸くと思います。
特定の記憶を思い出すのは、本がぎっしりと並んだ本棚から目当ての本を探すようなものです。

記憶は本を探すようなもの

歳をとるほど記憶は増えていくので、記憶という本の数はどんどん増えていきます。
しかし、すべての記憶を残していると頭がパンクしてしまいますので、情報は取捨選択されてしまうんです。

そう考えると、年齢を重ねた人がなかなか昔の記憶を思い出せなかったりするのはムリもないですよね。
(記憶の仕組みについては、のちほどくわしく説明しますね)

このように、個人の記憶力はほとんど衰えないのですが、記憶力には個人差があります。
厳密にいえば、記憶力を高める習慣がある人とない人がいるんです。

記憶力は年齢を重ねても低下しない

社会人になっても資格試験や昇進試験、語学習得など勉強をする機会は多いと思います。

そこで今回は、記憶のメカニズムと、時間がない社会人にオススメしたい記憶力を高める勉強法を解説しますね。

この記事は、以下の書籍を参考にさせていただています。
とても面白かったので、興味のある人はぜひ読んでみてください。

書籍「のうだま2 記憶力が年齢とともに衰えるなんてウソ!
書籍「記憶術 本当に頭がよくなる一生モノの勉強法

それでは、まいりますっ!

20歳と高齢者をテストした結果、記憶力にはほとんど差がなかった

先ほどお話しした“年齢を重ねても、記憶力はほとんど落ちない”事実をくわしく説明します。

まず、脳を動かす神経細胞の数は、3歳以降はほぼ一定で、100歳になったとしてもほとんど変化しません。
(アルツハイマーなどの脳の病気は除きます)

さらに、米タフツ大学のアヤナ・トーマス博士が行った実験は、以下のように年齢を重ねても記憶力はほとんど変わらないことを証明しています。

博士らは18~22歳の若者と、60~74歳の年配者を各64人集め、テストを行った。
単語リストを覚えた後に、別の単語リストを見て、どの単語が記憶した元のリストにあったかを言い当てる試験だ。

「これはただの心理学の試験である」とだけ説明して試験を行ったところ、若者・年配者ともに約50%で差がなかった。
つまり、年齢によって脳は衰えていないというわけだ。

ところが、試験前に「この記憶試験では、通常、高齢者のほうが成績は悪い」と説明したところ、同じ試験にもかかわらず、年配者で約30%に低下した。
(一方、若者の正解率は約50%で変わらない)

引用元:池谷祐二「エコノミスト」2011年12月20日号

このように、まったく同じ条件で記憶力のテストをしても、年齢による結果の差はありませんでした。

しかし、“高齢者のほうが成績は悪い”という情報を伝えると、テストの結果にまで影響が出てしまうなんて不思議ですよね。
年齢を重ねると記憶力が著しく低下するという思い込みこそが、実際に記憶力を低下させる原因になっているんです。

でも、「高校生のときのほうが、もっと記憶力がよかった」と思う人がいるかもしれません。

そんな方は、よく思い出してみてください。
学生時代は今よりずっと多くの時間を、勉強につかっていたはずです。
情報を記憶する時間が多かったので、その分覚える量が多く、記憶力がよかったと感じているのだと思います。

また、学生時代に英単語を暗記するとき、今の何倍も早く覚えられましたか?
実際は、苦戦しながら暗記をしていたのではないでしょうか。

英単語に苦戦

ここまでの説明で、記憶力がほとんど衰えないことはおわかりいただけたでしょうか。

記憶は勉強や仕事以外の場面でも、日々増えていきます。
私たちは無意識に記憶の力によって生活しているからです。

たとえば、朝目が覚めて「何をしたらいいかわからない!」なんて状態にはならず、顔を洗って身支度をして出かける準備をしますよね。
これは、出かけるためにはどんな準備をするのか、脳が記憶しているからなんです。
私たちが日常生活を送る上で、記憶はとっても重要なんですね。

そこで、記憶の仕組みについて、もう少し説明しますね。

記憶は短期記憶と長期記憶に分類される

冒頭で紹介した「のうだま2 記憶力が年齢とともに衰えるなんてウソ!」の著者である池谷先生によると、記憶は以下ふたつに分類することができます。


●短期記憶
一時的に保管されている記憶のこと。
1ヶ月ほど経つと、ほとんど忘れてしまいます。
●長期記憶
長期間、保管されている記憶のこと。
生きるために重要な情報や、出現頻度の高い情報は長期記憶になります。

私たちは、日々多くの情報にふれていますが、それらをすべて覚えることは不可能です。
そのため、新しい情報はまず短期記憶として保管され、その後重要なものだけが長期記憶として保管されるんです。

たとえば、「木村さん」という人に初めて出会ったとしましょう。

木村さん

木村さんの顔と名前は、まず短期記憶として保管されます。
その後、木村さんと二度と会わなければ、いつの間にか木村さんの顔と名前は忘れてしまうでしょう。

しかし、木村さんが取引先の担当者で頻繁に顔をあわせる場合、木村さんの顔と名前は長期記憶に分類されて忘れにくくなるというわけなんです。

では、短期記憶のなかから長期記憶にする情報はどう選ばれているのでしょうか。

その役目を果たしているのが、脳の「海馬」という器官なんです。
海馬とは、長さ4cm・太さ1cmほどの大きさで、左脳・右脳にそれぞれ存在しています。

海馬が、短期記憶を長期記憶にする情報は、生きていくために必要だったり、登場頻度が高かったりするものです。

たとえば、お酒がまったく飲めない体質の人が、そのことを決して忘れないのは、お酒を飲むことが生命に関わるからです。
そして、木村さんの情報は登場頻度が高いので、海馬が重要な情報だと判断するんですね。

このように、私たちが不自由なく生活するために、海馬は人知れず働いてくれているんです。
働き者ですね・・・!

そんな、記憶を司る器官である海馬ですが、実は記憶力が高まる時があるんです。
それは、「シータ波(θ波)」という脳波を出しているときです。

シーター!!

パズー!!

・・・シータと聞くと反射的にパズーと叫びたくなる方も多いと思いますが、このシータ波とはどういう脳波なのでしょうか?

シータ波は、好奇心を刺激されている時に強く出る

シータ波とは、ラピュタ族の少女が発するエネルギー波ではなく、アルファ波やベータ波といった脳波の仲間です。

このシータ波は、歩いているとき、電車に乗っているなど移動しているときに出ます。
そのため、移動中は記憶力が高まっているので、電車のなかで勉強や読書をするのはオススメです。

さらに、行ったことのない場所に向かうときや、初めての経験をしているときに、よりシータ波が出ます。
新たな情報を知ると、海馬は活発に働くからなんですね。

初めての場所にいくとシータ波が出る

また、少し意外かもしれませんが、もっとも強いシータ波が出るのは私たちが眠っている時です。
それは、海馬が睡眠中に昼間仕入れた情報を整理しているから。

寝ている時に情報が整理される

この睡眠の時間をうまく活用すると、記憶力を高めることができるんです!
たとえば、勉強の効果を高めたいときは、眠る直前に勉強をすると知識の定着率が高いんですよ。

学生時代ほどではありませんが、社会人になっても資格試験や昇進試験、語学の勉強など勉強をする機会がありますよね。
でも、忙しい毎日の中で勉強する時間はなかなかとれません。
そのため、「短い時間で効率よく勉強したい!」という人が多いと思います。

そこで、ここからは記憶力をアップするポイントを伝えたいと思います。

自信をもっていると、勉強の成果が出やすい

実は、勉強に取り組んでいるときのあなたの心情によって、勉強の成果が変わります。

冒頭でお話ししたテストでも、「このテストは、高齢者のほうが成績は悪い」と伝えたところ、同じ試験なのに高齢者の正解率が下がりました。

その原因は、「自分は高齢者だから、いい成績を出せないだろう」と自信をなくしたことが影響している可能性があります。

元の能力は同じなのに、気の持ちようで成果が下がってしまうのは、もったいないですよね。
そのため、勉強に取り組むときは、自分をうまく調子に乗せることが重要なんです!

自己紹介は3行で

具体的には、あなたのタイプに合わせて、以下のように勉強の進め方を変えてみてくださいね。


●楽観的でプラス思考の人
不得意な分野の勉強から取りかかりましょう。
困難にぶつかってもへこたれにくい性格のあなたは、不得意な作業を先に終わらせることで達成感を得て、さらに自信をつけることができます。
●慎重派でリスクを気にする人
得意な仕事や勉強から取り掛かりましょう。
まずは自信をつけて、波に乗ることが大事です!

このように、自分に合った方法で、勉強に取り組んでみてくださいね。

また、勉強や仕事の成果をあげるには、記憶力だけでなく集中力を高めて取り組むことも非常に重要なんです。

とくに、集中力を高めるために、「25分集中して、5分休む」というサイクルを繰り返す「ポモドーロ・テクニック」がオススメですよ!

その手順は、以下の通りです。


  1. 達成したい仕事や勉強にかかる時間を想定し、25分単位に分割する
  2. タイマーを25分後にセットして、25分間集中して取り組む
  3. タイマーが鳴ったら、5分間休憩する
  4. 25分と5分のサイクルを4回繰り返したら、30分の長い休憩をとる
  5. タスクが終わるまで、2~4を繰り返す

このように、ポモドーロ・テクニックのポイントは、短時間でギュッと集中して休憩をきちんとること。
集中と休憩のサイクルを作り出すことで、集中し続けることができるんです。

ポモドーロ・テクニックや集中力を高める方法は、以下の記事でくわしく紹介していますので、チェックしてくださいね。

では最後に、記憶力を高める勉強法をお伝えしますね。

記憶力を高める勉強法3つ

記憶力を高める勉強法は、以下の3つです。


  1. 反復する
  2. 関連づける
  3. 整理する

【記憶力を高める方法3つ】
1.反復する

先ほど説明したとおり、海馬は登場する頻度が多い情報を重要な情報だと判断します。
そのため、知識として記憶したいものは、何度も反復して勉強することが重要です。

また、情報をため込むだけでなく、身につけた知識をアウトプットするとより記憶が定着します。
そのため、試験勉強をする場合は、参考書や教科書を読み込んでいくよりも、問題集を繰り返し解くようにしてください。

ただ、いろいろな問題集に手を出してしまうと反復することが難しいので、問題集はひとつに絞って繰り返し解くことをオススメします。

記憶力を高めるには反復

【記憶力を高める方法3つ】
2.関連づける

学生のときに覚えた「794(なくよ)ウグイス平安京」という、年号を覚えるための語呂合わせを、ほとんどの人が覚えているのではないでしょうか。

記憶を定着させたいときは、このように何かに関連づけて覚えると忘れにくいんですよ。

想像する

【記憶力を高める方法3つ】
3.整理する

私たちの記憶は海馬が整理してくれているものの、覚える時点で情報が整理されていると、より記憶に残りやすいです。
そのため、覚えたい情報があるときは、まず整理をしてから記憶することをオススメします。

具体的には、重要な情報を箇条書きにして番号をふったり、色分けをしたり、わかりやすく図や表にするなどです。

視覚的に整理

ぜひ、あなたの勉強に取り入れてくださいね。


いかがでしたか?

記憶力がほとんど衰えないという事実は、大人にとって心強い話だと思います。
歳を重ねても好奇心を忘れずに、いろいろな知識を吸収していけるといいですよね。

リーテ・ラトバリタ・ウルス
アリアロス・バル・ネトリール。

それは・・・もしや・・・。

はい。
ラピュタの中でシータが唱える呪文です。
ラピュタを何度も観ていたら憶えちゃいました。

まさに反復による長期記憶・・・!

そういえば、師長、先週の婚活パーティーはどうだったんですか?

バルス。


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