突然ですが、あなたはパンやご飯などの炭水化物やお酒、甘いものが好きだったり、早食いが習慣になっていたりしませんか?これらに当てはまるあなたは、「血糖値」があがりやすくなっている可能性が高いです。血糖値が高い状態が続くと脂肪がつきやすくなるだけでなく、糖尿病や動脈硬化などの病気になったりする危険性もあります・・・!今回は血糖値のメカニズムや血糖値の検査、血糖値を上げすぎないポイントについて説明します。

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血糖値が高いとダイエットにも健康にも悪影響!血糖値の検査や血糖値を上げすぎない食事法まとめ

このコンテンツは、架空のキャラクターである山下リコと伊集院ヨシミが、現役の医師と看護師監修のもと、私たちの健康に関する話をできるだけわかりやすい言葉を使って解説するブログです。


こんにちは!
ユリカモメ病院の新人ナース、山下リコです。

突然ですが、あなたはご飯やパンなどの炭水化物やお酒、甘いものが好きですか?

甘いものが好き

または、ご飯を食べる時間がないほど忙しくて、早食いをしていませんか?

早食いの男性

これらに当てはまるあなたは、「血糖値」が上がりやすいかもしれません。
血糖値とは、血液中に含まれる「ブドウ糖」の濃度のことを指します。
ブドウ糖は、筋肉や脳が活動するときのエネルギー源です。

冒頭でお話しした炭水化物や甘いものやお酒には、ブドウ糖に変化する「糖質」がたくさん含まれています。
そのため、こうした食べ物を早食いすると、体内のブドウ糖が急激に増えて血糖値が上がってしまうんです!

ただ、私たちの身体には血糖値を一定に保つ働きがあり、血糖値があがると「すい臓」から「インスリン」というホルモンが分泌されます。
このインスリンが血管を通じてブドウ糖を身体中に運んでくれることで、血糖値は下がっていきます。
しかし、このブドウ糖が使いきれないほど多かった場合は、脂肪として蓄えられてしまうんです・・・。

ぷよぷよおなか

そして、血糖値が高い状態が続くと、太りやすくなったり、糖尿病などの病気につながったりする危険性があるんです・・・!

つまり、ダイエットと健康どちらにおいても、“血糖値を上げすぎない生活をする”ことがとても重要です!

というわけで、今回は血糖値が上下するメカニズムや血糖値に関する検査、血糖値を上げすぎない生活習慣について説明していきますね。

それでは、まいりますっ!

インスリンが血糖値をコントロールしている

先ほども説明したとおり、ブドウ糖は私たちが生きていくために欠かせない栄養素です。
血糖値は血液中に含まれるブドウ糖の濃度を指し、以下のように「mg/dL」という単位で表記されています。

例)80mg/dL

これは、1dL(デシリットル)つまり100㏄の血液に、80mgのブドウ糖が含まれていることをあらわしているんです。

この血糖値は高すぎても低すぎても、身体に悪影響があります。
血糖値が高すぎる状態が続くと糖尿病などのリスクがありますし、血糖値が低すぎるとエネルギー不足になってしまい、脳や身体の動きに支障が出てしまうんです。

そのため、私たちの身体は血糖値を適切に調整する仕組みをもっています。
その調整をおこなっているのが「すい臓」から分泌される「インスリン」なんです。

私たちが食事をすると、体内のブドウ糖が増えて血糖値が上がります。
すると、インスリンが分泌されてブドウ糖を、脳や筋肉など身体中に運ぶんです。
もし、インスリンが運んだブドウ糖が消費されずにあまった場合は、次にエネルギーが必要になるときまで以下のように蓄えられます。


  • 脂肪組織で「脂肪」として蓄えられる
  • 肝臓で「グリコーゲン」として蓄えられる

インスリンの働き

このように、インスリンは私たちの身体を快適に動かすために、とても重要な役割をはたしているんですね。

しかし、インスリンが何らかの理由でうまく作用しなくなると、血糖値を下げることができなくなり「高血糖」の状態になってしまい、糖尿病や動脈硬化などの病気を引き起こす恐れがあるんです・・・!

そこで、次に高血糖になってしまう原因や関連する病気についてお話しします。

高血糖になってしまう原因

高血糖になってしまう原因は、おもに以下の5つです。


1.偏食や不規則な時間の食事
血糖値が上がりやすい炭水化物や甘いものばかりを食べたり、お酒をたくさん飲んだりする人は高血糖になりやすいです。
また、食事の時間が不規則だとインスリンの機能が乱れやすくなってしまいます。
2.運動不足
運動不足が続くと筋肉量が減ってしまうので、基礎代謝が下がってしまいます。
(基礎代謝とは、まったく身体を動かさなくても必要になる、生きていくために必要なエネルギーのことです)
すると、ブドウ糖の消費量が少なくなってしまい、高血糖になりやすいです。
3.肥満
肥満になると肥満細胞が増え、この細胞から様々なホルモンが分泌されます。
そのホルモンの影響で、血糖値を下げるインスリンの働きが悪くなってしまいます。
4.ストレス
強いストレスがあると、血糖値を下げるインスリンが分泌されにくくなってしまい、血糖値が上がりやすくなります。
5.遺伝
血糖値が上がりやすい体質や、インスリンの働きが低下しやすい体質は遺伝します。
ご家族に糖尿病の人がいる場合は注意してくださいね。

そして、高血糖の状態が続くと、糖尿病や動脈硬化などの病気になってしまう恐れがあります。
続いて、それぞれの病気について説明しますね。

【高血糖が引き起こす病気】
1.糖尿病

糖尿病が続くと血管に負担がかかり、さまざまな合併症を引き起こします。
おもな合併症は、神経障害、網膜症、腎症です。


●糖尿病神経障害
糖尿病神経障害になると、足の指や足の裏に痛みやしびれを感じます。
進行すると手指にも痛みやしびれを感じるようになり、さらにひどくなると、感覚が鈍くなったり感じなくなったりします。
すると傷ができても気づきにくく、その結果傷口から細菌に感染してしまい、最悪の場合切断しなくてはいけないこともあるんです。
●糖尿病網膜症
糖尿病網膜症は、目のなかにある網膜の血管が損傷をうけて、血管がつまって変形したり、出血を起こしたりしている状態です。
症状が悪化すると、失明する危険性があります。
●糖尿病腎症
腎臓は血液が運んできた体内の老化物をろ過し尿として排泄する重要な機能をもっています。
糖尿病腎症が進むと尿をつくる機能が低下してしまうため、体に水分や老廃物がたまりやすくなります。
さらに症状がひどくなると、透析療法が必要になります。

【高血糖が引き起こす病気】
2.動脈硬化

高血糖の状態が続くと、血管の壁が傷みやすくなります。
この状態が動脈硬化のことで、傷ついた血管の壁にはコレステロールなどが溜まりやすくなり、壁が厚く硬くなってしまいます。
動脈硬化になると血液が流れにくくなるので、心臓や脳などの臓器や筋肉に、必要な酸素や栄養が届きにくくなってしまうんです。
症状がひどくなると、脳梗塞や心筋梗塞などの重篤な病気につながることもあります。


このような病気を予防するには、まずは自分の血糖値を把握しておいた上で、高血糖の原因となる行動をなるべく控えることです。
というわけで、次に血糖値の検査方法について説明していきますね。

健康診断結果であなたの血糖値を確認してみよう

定期健康診断で確認できる血糖値

あなたは、定期的に健康診断を受けていますか?
あなたの血糖値を知るためには、まず健康診断の結果を確認してみましょう。
血糖値の状態を知ることができるのは、以下の3つの項目です。


  1. 空腹時血糖
  2. HbA1c(エイチビーエーワンシー)
  3. 尿糖

空腹時血糖とHbA1cは血液検査の項目、尿糖は尿検査の項目に記載されています。
それぞれの検査や数値の見方を詳しく説明していきますね。

(定期健康診断の場合は、厚生労働省の規定で「空腹時血糖」か「HbA1c」のどちらかを検査することになっています。
多くの医療機関は、空腹時血糖の検査を採用しているようですが、医療機関によっては、上記の検査すべてをおこなう場合もあります)

【健康診断結果でわかる血糖値】
1.空腹時血糖

「空腹時血糖」とは、10時間以上何も食べない状態で測る血糖値です。
「健康診断の前日は、夕飯を〇時までに食べ終えてください」という指示がありますよね?
それはこの空腹時血糖を測るためでもあったんですね。

日本糖尿病学会によると、空腹時血糖は以下の基準で判断されています。

空腹時血糖

違う日に2回検査をおこなって2回とも126mg/dL以上だった場合に、糖尿病と診断されます。
ちなみに、正常域におさまっていても100〜109mg/dLの間の数値だった人は、それ以上血糖値が上がらないように注意してくださいね。
※日本糖尿病学会|科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013

【健康診断結果でわかる血糖値】
2.HbA1c(エイチビーエーワンシー)

HbA1cは血糖コントロールの状態を知るための代表的で大切な指標

「HbA1c(エイチビーエーワンシー)は、血液中の赤血球に含まれるタンパク質の一種です。
HbA1c検査は、血糖コントロールの状態を知ることができる大切な検査です。

HbA1c検査の単位は%で、6.5%以上になると糖尿病の可能性が高いです。

HbA1cは、体内に酸素を運ぶヘモグロビンとブドウ糖が結合したもので、結合してから120日間はその状態を維持します。
そのため、HbA1cの数値から検査日前1~2ヶ月の血糖値の平均を推測することができるんです。

もし、空腹時血糖が低くてHbA1cの値が高かった場合は、検査当日の血糖値は正常だけど、検査日までの1~2か月間は血糖値が高めだったことがわかります。

【健康診断結果でわかる血糖値】
3.尿糖

「尿糖」とは、尿に排出されるブドウ糖のことです。

通常、身体に必要な物質であるブドウ糖は、体内で再吸収されるので尿糖が出ることはなく、「陰性(-)」の結果がでます。
しかし、再吸収できる量を超えるほど高血糖の場合、ブドウ糖が尿と一緒に排出されてしまい、「陽性(+)」の結果がでてしまうんです。

ただ、尿糖は体質や体調による影響を受けやすい特性があり、尿糖が出ただけで糖尿病の疑いがあるとはいえないので、注意してくださいね。
以下のようなときは、糖尿病でなくても陽性になることがあります。


  • 検査前に甘いものをたくさん食べて一時的に血糖値が高くなっている
  • アトピー治療などでステロイド薬を服用している
    (ステロイド薬にはインスリンの働きを抑制する作用があり、その影響で陽性になることがあります)

ここまで紹介してきた3つの検査で何らかの問題があると、糖尿病の疑いが出てきます。
その場合は、内科などで詳細な検査を受けることになります。

病院で行われる詳細な検査について

健康診断で血糖値に問題があった場合は、次のような検査を受けます。


1.75gOGTT2時間値(ブドウ糖負荷後2時間値)
75gのブドウ糖(またはそれに相当する糖質)を水に溶かして飲み、2時間後の血糖値を測定する検査です。
2.食後2時間血糖値
食事をはじめてから2時間後に血糖値を測る検査です。
3.随時血糖値
食事の時間と関係なく測定した血糖値を測る検査です。

このような検査を通じて、糖尿病の診断を行っていきます。
健康診断の結果で血糖値が高かった人は、すぐに内科の医師に相談してみてくださいね。

詳細検査は内科へ

ここまで、血糖値の検査についてお伝えしてきました。
今のところ、血糖値が正常だとしても、生活習慣によっては今後高血糖になってしまう可能性はあります。
そうならないように、今から“血糖値を急上昇させない4つの生活習慣”を身につけてくださいね。
この習慣はダイエット効果も期待できるんですよ!

というわけで、最後に血糖値を急上昇させない方法4つを紹介します。

血糖値を急上昇させない方法は、食事の工夫と適度な運動

血糖値を急上昇させない方法は、以下の4つです。


  1. 食事に時間をかける
  2. 食べる順番に気をつける
  3. GI(食後血糖上昇指数)値が低い食材を食べる
  4. 適度な運動を心がける

血糖値をあげすぎない生活習慣

順番にご説明していきますね。

【血糖値を急上昇させないポイント】
1. 食事に時間をかける

食事に時間をかける

同じ食事をしていても食べるスピードが速いと、血糖値の上昇スピードも速くなります。
すい臓は、血糖値に応じてインシュリンの量を調整するので、急いで食べたほうがより大量にインスリンが分泌されます。
余分なブドウ糖はインスリンの作用によって脂肪に変わります。
血糖値を上げ過ぎないようにゆっくり食べるとブドウ糖が脂肪になりにくいのでオススメです.

【血糖値を急上昇させないポイント】
2. 食べる順番に気をつける

食べる順番

以下のような順番で食事をすることで、血糖値の上昇をゆるやかにできます。


  1. 食物繊維が多い野菜・きのこ・海藻
  2. 肉・魚などのたんぱく質
  3. ご飯・パン・麺類などの糖質が多い炭水化物

食物繊維には以下の2種類があり、とくに水溶性食物繊維をとるのがオススメです。


●水溶性食物繊維

水溶性食物繊維

粘度が高くネバネバしていて、糖質の消化・吸収の速度がゆるやかなので、血糖値の上昇が抑えられる。
なめこなどのきのこ類、めかぶなどの海藻類、納豆、オクラ、やまいもなどに多く含まれています。

●不溶性食物繊維

さつまいも

腸の動きを活発にするので、お通じがよくなる効果があります。
不溶性食物繊維が多いのは、ゴボウやブロッコリー、さつまいもなどのイモ類などに多く含まれています。


野菜や主菜を先に食べておくと、お腹がいっぱいになって炭水化物の食べ過ぎを防止する効果もあるので、ダイエット効果もあります。
食べたいものを我慢するのはツライですが、食べる順番を変えるだけならムリなく続けられそうですよね!

【血糖値を急上昇させないポイント】
3. GI値(食後血糖上昇指数)が低い食材を食べる

「GI(食後血糖上昇指数)とは、ブドウ糖を摂取した後の血糖上昇率を100として、ほかの食品の血糖上昇率をパーセントで表した数値です。
GI値が高いほど食後の血糖値が上がりやすく、低いほど血糖値を上げにくい食材なんです。

GI値は、食品に含まれる糖質量や消化にかかるスピードによって決まります。
たとえば、お米の場合は精白された白米より、自然な状態に近い玄米のほうがGI値は低いです。(※糖尿病ネットワーク調べ


  • 白米 GI値 60〜69
  • 玄米 GI値 50〜59

GI値は白米と玄米でも異なります

一般的に、GI値が55以下の食品が「低GI食品」と呼ばれています。
以下は、おもな低GI食品です。


●乳製品
牛乳、チーズ、ヨーグルト、バターなど
●野菜
もやし、ほうれん草、レタス、白菜など
●果物
りんご、オレンジ、ぶどう、バナナなど

低GI食品

また、GI値は調理法や食べ合わせで変化します。
たとえば、加熱調理したほうが消化がいいので血糖値が上昇上がりやすく、GI値は高くなります。
逆に、高GI食品を低GI食品と組み合わせて食べれば、高GI食品だけで食べるよりも血糖値の上昇をゆるやかになります。

注意したいのは、低GI食品がダイエットにいいからといって、そればかり食べてしまって栄養が偏ることです。
GI値は参考にしながらも、バランスよく食べるようにしてくださいね。

【血糖値を急上昇させないポイント】
4. 適度な運動を心がける

運動をすると、筋肉が大量のエネルギーを必要とします。
そのエネルギー源は血中のブドウ糖なので、運動をすると血糖値が高くなりにくいんです。
とくに、血糖値が高くなっている食後30分~2時間のあいだに運動すると血糖値を抑える効果があります。

適度な運動

ちなみに、ジョージ・ワシントン大学の研究によると、“毎食後に15分のウォーキングを行うと血糖値を下げることができて、同じ時間をまとめて運動するより効果的”という結果が出ているそうです。
(この内容は、以下のページを参考にさせていただきました)

食後に激しい運動をするのは大変ですが、ウォーキングなら気軽に取り入れられそうですよね。


いかがでしたか?
血糖値を上げすぎないことが、健康にもダイエットにも重要なんです。
食生活が乱れている人やダイエットをしたいと思っている人は、ぜひ血糖値を上げすぎない生活習慣を取り入れてみてくださいね。

血糖値をあげすぎないことは、ダイエットにもいいんですね!

そうなのよ。
ちなみに、リコちゃんは夜勤のときに小腹がへったら何を食べることが多い?

うーん、チョコとか食べてます。
でも、本当はよくないですよね・・・?

そうね、甘いものは手っ取り早くブドウ糖が摂取できるけど、血糖を上げすぎてしまうわ。

師長は何を食べてるんですか?

私はヨーグルトを食べることが多いわね。
低GIだし。

GI・・・!
なるほど、「グレート(G)・伊集院(I)」って感じですね。

そうよ、偉大なる伊集院ヨシミの前にひれ伏しなさい。

ははーっ!!


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